今回は劇場版仮面ライダー電王「俺、誕生」の感想を掲載します。
※ネタバレです。
仮面ライダー牙王はカッコいい!しかし・・
当作品オリジナルの、渡辺裕之さん演じる「仮面ライダー牙王」は、カッコ良かったです。時に変身音が神々しくグッド!しかし、仮面ライダー牙王自体、謎が多く、神の路線を狙った理由がわからないのが釈然としませんでした。そして牙王が
「俺はなぁ時間に飽き飽きしているんだよ!」
と意味深な発言をしてましたが、それについてもなぜ時間に飽き飽きしているのかわからない。なので、牙王に感情移入ができませんでした。 もしエピソードがあれば、スピンオフでも小説化でも、なんでもいいからして欲しいと思いました。
家族愛について学ぶ
主人公の野上良太郎は両親を早い内に亡くしていて、両親の記憶があまりなく、小さい頃は「両親を近くに感じていたい」という理由から、何度も両親が生前経営してた店に出入りしていたというエピソードがありました。
親が亡くなるとこんな想いを子供にさせちゃうのかな・・・
と思ってシュンとしちゃいました。そして、最後、デンライナーから過去の両親が産まれたばかりの良太郎をかわいがっている場面を、良太郎が見るシーンは泣いてしまいました。子供が産まれて親が喜ぶ顔って無条件で泣きたくなります。良い意味でズルい演出だと思いました。
モモタロスってやっぱいい!
良太郎の記憶が戻ったときに、モモタロスが喜ぶ場面があり、観ているこちらも、微笑ましく感じてしまいました。シリアスな場面があっても、モモタロスが登場するとパっと明るくなる!モモタロスの声って聴いているだけで元気がでますね。関俊彦さんの名演です!
気になるセリフ~鬱のバロメーター?~
牙王と最後の戦いをする前に良太郎が気になるセリフを言います。
「たった1日でも1瞬でも忘れたくない時間はあるんだ」
良いことはいうのですが、しかし!このセリフを聞いたときに私が脳裏に浮かんだ記憶は
「忘れたい嫌な記憶」
でした。
良い記憶ではなく、悪い記憶が思い起こされる。ショックで、私の精神状態大丈夫か?鬱かなんかなんじゃないか?と思いました。
皆さんはどうでしょう?
「健全な人」って「大切な記憶が多い人」なのかなぁと思ってしまいます。私は大切な過去が少なく、嫌な過去ばかりなのかなぁと思ってしまいます。もし、私と同じく、「嫌な過去」ばかり思い出してしまう人がいるかもしれないので、この件については興味深いので別途記事に起こしてみました。
追加記事:仮面ライダー電王 映画「俺、誕生!」のセリフから記憶について考える
総評
牙王のキャラ設定が甘いところがあり、TV版の仮面ライダー電王の出来と比べると、 話の面白さにおいては物足りない感はありました。しかし、スペシャルゲストや友情出演が多く、仮面ライダー牙王のデザインもカッコよかったし、最後の戦いの必殺技も豪華でした。
この作品はスーパー戦隊「電影版 獣拳戦隊ゲキレンジャー ネイネイ!ホウホウ!香港大決戦」と同時上映だったので、予算もかなり限られていたと思います。それを踏まえた上で考えると映画関係者の努力が伺えます。
コスパで考えると高ランクの映画かもしれません。
恐るべし東映!